東レ、韓国でPPS樹脂製造設備増設
2023年2月7日
東レは6日、韓国の100%子会社である東レ尖端素材(以下:TAK)が群山工場で、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂「トレリナ」を増産すると発表した。
PPS樹脂は、耐熱性や耐薬品性、機械的強度、難燃性等に優れたスーパーエンプラで、拡大するxEVの電装部品や電機・電子機器、住設関連部品等に使用され、採用領域が更に拡大している。2022年のPPS樹脂コンパウンド世界需要は約12万トンと推定され、今後も年率6%以上の高成長が見込まれている。
今回、トレリナの生産能力を年産5,000トン増設し、2024年12月の稼働開始を目指す。これにより、既存の東レ東海工場(愛知県東海市)とあわせた生産能力は年産32,600トンまで拡大し、世界最大のPPS重合能力となる。
増設に伴い、PPS樹脂の主原料である硫化水素ナトリウム(NaSH)も増設し、コスト競争力を有した主原料から樹脂の一貫生産拠点としての位置づけを維持・強化する。
TAKで生産したPPS樹脂は、韓国内消費分以外は中国、欧米、ASEAN等、東レグループの各コンパウンド拠点へ供給し、グローバルな事業拡大を進めていく。
■ 設備投資概要
所在地:韓国・ 全羅北道群山市セマングム北路90(群山工場)
事業内容:PPS樹脂「トレリナ」の製造
生産能力:年産5,000トン増設
稼働開始予定:2024年12月