双日は8日、ベトナムの最大手乳業メーカーのVietnam Dairy Products JSC（以下：ビナミルク）のグループ会社であるVietnam Livestock Corporation JSC（以下：ビリコ）が2021年9月に設立したJapan Vietnam Livestock Co.,Ltd.（以下：JVL）が、ベトナムのビンフック省で、同国最大級の牛の肥育農場・食肉加工工場の起工式を行ったと発表した。

　ベトナムでは、現在、牛肉は常温で流通するのが一般的だが、流通・小売形態の多様化に伴い、冷蔵肉の需要が拡大している。こうした状況の中、安全安心で良質な牛肉の製造や品質管理が課題となっており、肉牛の肥育から製品の加工・販売まで一連の整備が求められている。

　新施設は、ビンフック省タムダオ地区の約75haの土地に、約1万頭の牛を肥育できる農場と年間約3万頭の処理能力を持つと畜場、年間約1万トンの牛肉を加工できる工場があり、肥育から出荷までの工程を一貫して行う。また、日本と同様の加工設備、衛生・品質管理手法を導入することで工場の生産性を高め、良質な冷蔵肉の安定供給体制を構築する。

　同事業では、徹底した品質管理や消費者ニーズを踏まえた商品提案に注力し、ベトナム国産のブランド牛を創り上げ、牛肉だけでなく、豚肉や鶏肉の分野へと取り組みを拡大し、ベトナム最大の総合食肉事業へ展開を目指す。