オキサイド、山梨県北杜市に2工場が竣工
オキサイドは3月31日、山梨県北杜市の本社隣接地に第4工場と第5工場が竣工したと発表した。
第4工場では、半導体事業における主力製品であるレーザ装置のメンテナンス業務とサプライチェーンの安定化を目指した一部主要部品の内製化に取り組む。同社は、レーザ装置の量産体制を確立して以来、新規レーザ装置の累計出荷台数が順調に増えている。レーザ装置は、新規販売から一定期間(1年から2年程度)毎に主要部品の交換等のメンテナンスが必要となることから、今期以降、レーザ装置のメンテナンス需要の拡大が見込まれている。
これまでは、横浜事業所で新規レーザ装置の製造とメンテナンス業務の両方を行っていたが、十分なメンテナンス需要に対応する体制構築とBCPの観点から、メンテナンス業務を山梨第4工場で行う。今回の第4工場稼働(第1期工事)により、新規レーザとメンテナンスを合わせたレーザ装置の総生産キャパシティは従来の約2倍となる。竣工後、設備の導入を行い、2023年8月頃の本格稼働を予定している。
第5工場では、新領域事業で注力している次世代パワー半導体材料SiC単結晶の量産に向けた研究開発を行う。同社は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業(GIF)を通して、高品質な8インチSiCウェハの社会実装を目指した研究開発や、溶液法によるSiC単結晶の育成に取り組んでいる。
これまでは、名古屋大学内の設備を活用した研究開発を行っていたが、今後は、第5工場に結晶育成炉を新たに設置し、量産化に向けた研究開発を加速させる。
■ 新工場概要
◇ 第4工場(第1期工事)
所在地:山梨県北杜市武川町
投資額:6億円
敷地面積:11,889.57㎡(隣接する既存工場を含む)
建築面積:1,799.27㎡
延床面積:1,778.65㎡
構造:鉄骨造平屋建て
事業内容:レーザ装置のメンテナンス
竣工:2023年3月31日
本格稼働開始予定:2023年8月頃
※メンテナンス業務の早期開始を目的として、工期を2期に分けて行う。第1期工事では、南側半分の建築、第2期工事で残る北側の建築を行い、2025年2月期に全体の完成を予定
◇ 第5工場
所在地:山梨県北杜市武川町
投資額:5億円
敷地面積:11,889.57㎡(隣接する既存工場を含む)
建築面積:1,312.24㎡
延床面積:1,306.01㎡
構造:鉄骨造平屋建て
事業内容:次世代パワー半導体材料SiC単結晶の量産に向けた研究開発
竣工:2023年3月31日