トーヨーケム、川越製造所に新棟/新規樹脂の生産
2023年4月25日
トーヨーケムは24日、川越製造所(埼玉県川越市)で新規樹脂とその加工品の試作から中規模の生産を行う新棟(ポリマーパイロット棟)が稼働を開始したと発表した。
川越製造所は、操業から60年以上が経過しており、製品構成の変化や設備の老朽化により、スクラップ&ビルドを進めている。今回新設したポリマーパイロット棟は、既存のパイロットエリアの移設先に加え、新規樹脂の試作・生産やスマートファクトリー化を進めるためのデータ蓄積・活用のモデル棟としての役割を担う。
トーヨーケムは、ポリマー材料研究所で新製品・新事業の創出を行い、同ポリマーパイロット棟でその試作と量産化を行うことで、開発スピードを加速させる。
新規樹脂は、縮合系のポリマーで、耐熱性と柔軟性を備えている。この新規樹脂は、半導体周辺材料や高速通信部品、EV用の機能性接着剤など、時代のニーズに合わせた製品の提案に利用される予定で、第一期導入ラインによる試作・生産を開始する。
東洋インキグループのポリマー事業は、アクリル、ウレタン、ポリエステル、複合品を使用して、製缶塗料、粘着剤、ラミネート接着剤、インキ用樹脂などの事業を展開してきた。同社は、これまでポリマーから自社設計できる技術基盤を拡大し、各種高機能性品を展開してきたが、今後の顧客の要望に対応するため、新規樹脂とその加工品の試作から中規模の生産を行う新棟であるポリマーパイロット棟を川越製造所に開設した。
■ 新棟概要
名称:ポリマーパイロット棟
所在地:埼玉県川越市中福286(川越製造所)
事業内容:新規樹脂の試作・生産
稼働開始:2023年4月