工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

クボタ、尼崎事業所で設備投資/電池材料市場に参入

2023年4月27日

 クボタは25日、尼崎事業所でリチウムイオン二次電池の負極材料として使用するチタンニオブ複合酸化物を量産し、電池材料市場に参入すると発表した。

 今回、新たにチタンニオブ複合酸化物の合成技術と製造プロセス技術を開発し、2024年末の量産を目指し、月間生産能力を段階的に50トンから引き上げる予定。

 脱炭素対応が各国で推進される中で、EVなどに使用するリチウムイオン二次電池は需要拡大が見込まれている。また、電動化した製品の普及にあたり、リチウムイオン二次電池には小型化や大容量化だけでなく、急速充電性や長寿命化など、更なる性能向上が求められている。

 チタンニオブ複合酸化物は、黒鉛と比較してリチウムイオン二次電池の負極材料として長寿命化や急速充電性を実現することができ、EVなどの電動化需要に貢献することが期待されている。

 同社は、チタン酸カリウム「TXAX」のようなチタン酸化合物を産業向け材料として提供しており、これまで自動車用ブレーキパッドなどの摩擦材に使用されている。

■ 設備投資概要

所在地:兵庫県尼崎市西向島町64(阪神工場 尼崎事業所)
設備投資額:10億円超
量産品目:チタンニオブ複合酸化物
生産能力:50トン/月(当初)
量産開始予定:2024年末

このエントリーをはてなブックマークに追加