総合エンジニアリング企業のテクノクリエイティブは15日、親会社の（株）松濤が保有する新工場（熊本県菊池郡）を取得すると発表した。

　テクノクリエイティブの主要顧客である国内製造業では、新型コロナウイルス感染拡大による供給制約が緩和され、増産体制の拡大が続いている。世界的な半導体需要と脱炭素への取り組みが高まり、需要が増える一方で、ヒト・モノ・ハコ（人材・物品・施設）の不足が問題となっている。

　国内製造メーカーはBCP対策の一環として、協力会社に対して独立性のある生産体制を要求している。同社は既に二つの自社工場を保有しているが、キャパシティの充足率が70％を超え、需要に応えるためには新規工場の取得が必要と判断している。

　しかし、半導体受託生産最大手のTSMCの熊本進出に伴い、熊本県内で条件に合う工場施設を見つけることが難しくなっていることから、親会社である（株）松濤が保有していた遊休中の工場施設の取得を決定した。