ダイキン工業、茨城県つくばみらい市に新工場/200億円投資
ダイキン工業は2日、茨城県つくばみらい市の土地を取得し、空調機の新工場を建設すると発表した。
同社は現在、世界約90ヵ所で空調機や関連部品を生産している。国内では、堺製作所、淀川製作所、滋賀製作所と、創業の地である大阪を中心に関西圏に集中している。
新工場は、関東におけるダイキン初の空調機の生産拠点になる。また、新拠点も含めて国内工場の機能を再編することで、日本がグローバルマザーとして、世界の生産拠点を牽引していく。今回の新工場建設の目的は、海外の生産を国内に移す「生産の国内回帰」ではなく、純粋な「国内生産の強化」と位置づけている。
国内市場は、安定的な需要が見込まれ空調メーカーがグローバルに事業を展開するうえで重要な地域となる。つくばみらい市は、今後も大きな製品ニーズが見込まれる首都圏にあり、需要変動に応じたタイムリーな製品供給が可能で、今後ますます深刻化する輸送費の高騰やドライバー不足といった長距離輸送の課題に対しても効率的な対応が期待できる。
また、関東以北の寒冷地市場に対しても、陸上、海上輸送の両面で優位性を持っている。気温の上昇やカーボンニュートラルを背景にした燃焼暖房からの置き換えによって需要の高まりが見込まれる寒冷地向けエアコンや、ヒートポンプ式給湯機などのスムーズな供給を可能にし、日本最大の市場である関東エリアへの供給力を強化する。
新生産拠点では、第一ステップとして2027年から2028年にかけてルームエアコンの生産を開始する予定。将来、事業環境の変化を見極めながら生産品目の拡充などの設備投資を行う計画。
■ 新工場概要
名称:ダイキン工業(株)つくば製作所(仮称)
所在地:茨城県つくばみらい市
投資額:約200億円
敷地面積:約98,000㎡
生産品目:住宅用空調機
生産開始予定:2027年~2028年(ルームエアコン)