浜松ホトニクス、豊岡製作所第11棟が完成
浜松ホトニクスは4日、豊岡製作所(磐田市下神増)に建設していた第11棟が完成し、8月から稼働を開始すると発表した。
同社は、医用や産業、分析、計測、学術などの幅広い分野に光電子増倍管やイメージ機器、光源などの電子管製品を販売している。
今後も各製品の売り上げが順調に増加すると見込まれているが、イメージ機器では、電気自動車向けバッテリーやデータサーバー向け電子基板の非破壊検査に用いられるマイクロフォーカスX線源(MFX)の需要が急拡大し、生産能力の増強が急務となっている。
また、印刷、殺菌向け低エネルギー電子線照射源のEB-ENGINEや、X線画像を可視像に変換する医療向けシンチレータ、質量分析装置や空港での爆発物検査装置などに使われるマイクロチャンネルプレート(MCP)の売り上げ増加も見込まれている。
このため、新棟建設により生産能力を増強し、2027年9月期の電子管事業の売上高約1,000億円を目指す。新棟では、EB-ENGINEやMCPに加え、各種光源の開発、製造機能を移転し、生産能力を高めるとともに、今後の需要増加に対応するためのスペースを確保する。また、移転により発生する既存棟の空きスペースを利用し、MFXの生産スペースを大きく拡張するほか、シンチレータの生産能力も増強する。
■ 新棟概要
建物名称:豊岡製作所 第11棟
建築場所:静岡県磐田市下神増314番地5(豊岡製作所内)
総工費:約99.5億円
建築構造:鉄骨造地上4階
建築面積:7,049㎡
延床面積:24,162㎡
施設構成:1階/製造エリア(一部クリーンルーム)
:2階/製造エリア(一部クリーンルーム)
:3階/製造エリア(一部クリーンルーム)
:4階/食堂と製造エリア(一部クリーンルーム)
収容人員:約200名
生産品目:EB-ENGINE、MCP、各種光源
着工:2021年9月
竣工:2023年7月(竣工式 2023年8月4日)
稼働予定:2023年8月