京セラ、滋賀県野洲市に開発センター建設
京セラは2日、滋賀県野洲市の滋賀野洲工場に「野洲開発センター(仮称)」を建設すると発表した。
近年、事業環境が大きく変化するなかで、製造現場でも、AI・ロボット等の活用による生産性向上や品質改善、カーボンニュートラルへの対応、デジタル技術やデータ分析技術を活用できる人材の育成といった課題への対応が求められている。
同社でも最先端の製造技術の開発、生産プロセスを自動化・最適化したスマートファクトリーの実現、技術者のスキルアップとデジタル人材の育成、技術ノウハウの共有化など、生産技術開発力の底上げが必要となっている。
こうした背景から、各拠点の生産プロセスに関わる技術者を集め、部品事業におけるコア技術や製造プロセス開発の強化、スピードアップを図るとともに、生産技術部門や各事業部門の技術者間の共創や情報共有、技術者のトレーニングの場として、滋賀野洲工場内に新たな施設を整備する。
野洲開発センターは6階建ての計画で、1階から3階までは、試作現場として、成形、分散・混合、焼成、レーザー加工といった部品製造に必要なコア技術、製造プロセスや設備の開発、カーボンニュートラル達成に向けた製造工程の最適化などを行う。4階から6階までは、オフィスや共創カフェ、新人技術者の研修スペースとし、スマートファクトリーに必要なDX知識を有した技術者の育成につなげる。
さらに、野洲開発センターと、国内にある3つの研究開発拠点(みなとみらいリサーチセンター、けいはんなリサーチセンター、きりしまR&Dセンター)との緊密な連携により、京セラグループのものづくり力の強化を図る。
■ 新棟概要
名称:京セラ(株)滋賀野洲工場 野洲開発センター(仮称)
所在地:滋賀県野洲市市三宅800
投資総額:約130億円
建築面積:4,871㎡(鉄骨、6階建)
延床面積:26,766㎡
主な開発内容:部品事業におけるコア技術・製造プロセスの開発、自社生産設備の開発・製作など
着工予定:2023年8月
操業予定:2025年4月