デンカ、タイにアセチレンブラック生産プラント建設/595億円投資
2023年10月12日
デンカは10日、タイ証券取引所に上場するSiam Cement Public Company Limitedの完全子会社 SCG Chemicals Public Company Limited(以下:SCGC社)と合弁会社を設立し、タイ・ラヨン県にアセチレンブラック生産プラントを建設すると発表した。
カーボンブラックの一種であるデンカのアセチレンブラックは、独自の熱分解合成技術により金属、硫黄等の不純物が極めて少ない純度の高さに加え、優れた導電性を有している。xEVのリチウムイオンバッテリー、洋上風力発電の高圧送電線ケーブル用途で使用され、今後も同用途での需要の伸長が見込まれている。
同社の経営計画「Mission2030」の注力分野である「ICT&Energy」でも、アセチレンブラックを戦略製品の一つと位置付けており、生産・販売体制強化を目的に、合弁会社を設立する。デンカのアセチレンブラックは現在、国内外計3拠点で製造されている。タイでの製造拠点の新設と年間11,000トンの生産能力を有するプラントの建設により、同製品のさらなる安定供給体制を構築する。
■ 設備投資概要
所在地:タイ・ラヨン県マプタプット
投資額:400百万USドル(約595億円)
投資内容:Denka SCGC Advanced Materials Co., Ltd により、アセチレンブラックの生産・販売会社を設立し、タイ・ラヨン県にアセチレン抽出・精製、及びアセチレンブラック生産工場を建設
完工予定:2026年上期
稼働開始予定:2026年下期