ニッケ、フジコー石岡工場で設備投資
2023年10月18日
ニッケは13日、グループ会社のフジコー 石岡工場(茨城県石岡市)に新設備を導入すると発表した。
今回、古着からボタン・ジッパー等の異物を人手を使わずに自動で除去する設備を導入する。本格稼働は2025年2~3月頃を予定しており、稼働後の反毛繊維の生産量は月産300トンを想定しており、現在の一関工場の生産量(約280トン/年)に対し10倍規模となる。
現在、人手不足や人件費・物流費の高騰により古着の反毛事業者は減少傾向にあり、近隣に事業者が存在しない自治体では、引き取り手がいないため回収事業を継続することが困難になっている事例もある。
ニッケグループは、日本で廃棄する古着のうち約40%が発生する関東圏で、フジコー石岡工場を古着の再生・反毛化処理の拠点とすることで、国内における繊維製品の資源循環システムの維持・強化に貢献できると考えている。
また、2022年3月に欧州委員会が公表した「持続可能な循環型繊維戦略」では、2030年までにEU域内で流通する繊維製品にリサイクル繊維を大幅に活用すること等が目標となっており、多くの欧米のアパレル企業が製品づくりにおける環境問題等への配慮に関する高い目標や方針を打ち出している。ニッケグループは、引き続き繊維産業をとりまくグローバルな動向を踏まえた取組みを推進し、今後の海外ビジネスの拡大に繋げていく考え。
■ 設備投資概要
所在地:茨城県石岡市柏原17−2(フジコー 石岡工場)
主な生産品:反毛繊維
生産能力:月産300トン
本格稼働予定:2025年2~3月頃