JFEスチール、東日本製鉄所に廃プラ処理設備建設
2023年11月6日
JFEスチールは2日、使用済みプラスチック(以下:廃プラ)の利用拡大を図るため、東日本製鉄所(京浜地区)に国内最大級となる産業廃棄物由来の廃プラ処理設備を導入すると発表した。
製鉄プロセスにおける廃プラの利用は、主に高炉・コークス炉で原料炭などの原材料の代替品として利用されている。廃プラの活用に関して、利用時に回収するガスや油脂分がケミカルリサイクルと認定されることから、プラスチックの排出者にとって最終処分率を低減できるメリットがあることに加えて、プラスチックの利用者としては、廃プラ活用分が自社事業におけるCO2発生量から控除されることから、近年家庭ごみである容器包装プラスチックを中心に製造業での廃プラ活用が進んでいる。
鉄鋼業としては、CO2排出削減に係る鉄鋼連盟の自主行動計画で、年間100万tの廃プラの利用が目標とされているが、母材となる廃プラの集荷が課題となっている。
今回、安定した集荷を目的として、容器包装プラスチックだけでなく、産業廃棄物由来の廃プラの利用にも取り組み、これまで活用しきれていなかった事業系の廃プラも含めた利用拡大を目指す。
今回の投資は、同社における廃プラ利用拡大の第一段階として位置付けており、2030年度までに、さらなる能力増強により廃プラ処理能力を最大で約2倍程度まで引き上げる計画。
■ 設備投資概要
処理設備設置場所:神奈川県川崎市川崎区扇島1丁目1(JFEスチール 東日本製鉄所(京浜地区)
投資規模:67.5億円(JFEグループ全体の投資額)
廃プラ処理能力:60,000t/年
CO2削減効果:160,000t-CO2/年(2030年度での効果)
稼働予定:2024年10月