工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

日本チバガイギー、篠山工場の製造施設拡張

2023年11月8日

ノバルティス ファーマは7日、放射性リガンド療法(以下:RLT)を製造するため、グループ会社の日本チバガイギー(兵庫県丹波篠山市)篠山工場の製造施設を拡張すると発表した。

 RLTは、体内のいろいろな部位に存在する標的腫瘍細胞に対し放射線を照射する一方で、周辺組織へのダメージを抑える精密な核医学の一種。ノバルティスはRLTの供給確保のための生産力強化に取り組んでおり、篠山工場の製造施設拡張は、日本における画期的な治療アクセス推進のための大きな前進となる。

 製造施設拡張には、日本当局の要件に基づき、輸入原材料と国内製造する製剤に関する試験を実施するため品質管理試験室の設立が含まれる。また、放射性医薬品製造における最先端のイノベーションを実現するため、最新設備を導入し、最高水準の品質を追求する段階的な拡張工事を予定しており、将来的にRLTの製品承認状況や国内需要に応じた生産力を確保する。

 ノバルティスは、RLTプラットフォームに対する需要拡大を下支えするため、米国ニュージャージー州ミルバーン、スペイン・サラゴサ、イタリア・イブレアにおけるRLT生産力強化に加え、米国食品医薬品局(FDA)の承認を待つ米国インディアナ州インディアナポリスの最新製造施設を数カ月後にオープンする予定。

■ 拡張概要

所在地:兵庫県丹波篠山市日置25−1(篠山工場)
投資額:総額1億ドル(約150億円)以上
事業内容:放射性リガンド療法の製造

このエントリーをはてなブックマークに追加