ADEKA、埼玉県久喜市に新研究棟/100億円投資
ADEKAは22日、情報・電子化学品分野の研究開発力強化を目的に、久喜地区開発研究所内に新棟を建設すると発表した。
5G・ICT化の進展やデータセンターの拡張など、半導体の潜在需要は引き続き強く、今後、回復基調に入る見通し。また、大容量化や消費電力削減などのニーズを背景に、半導体では微細化などの技術革新が進行している。
新研究棟では、DRAM、NAND、ロジック向け新規ALD材料(先端半導体の製造プロセスに必要不可欠な材料)の開発や、成膜助剤の基本設計、基礎評価、材料適合性など、ALD材料の基本的な設計に注力する。
また、海外の研究開発拠点にあるADEKA KOREA CORP. R&Dセンターは、新研究棟で開発した最先端材料、新しい反応ガスや成膜助剤を用いた新規成膜プロセスの確立に対応していく。
今後拡大が予測されている半導体パッケージは、2.xD~3D実装など集積化が進むと予測されており、その際に必要なインターポーザ、絶縁材料、アンダーフィル材料などの開発が活発化している。
後工程のプロセス材料開発には、各研究所の情報網や技術を融合して取り組む必要があり、今後これらの開発テーマを確実に実需に結び付ける。
将来の成長に向けて積極的投資を推し進める韓国、先端ロジック半導体向け材料の生産・供給が可能となった台湾の海外拠点や、光酸発生剤の生産設備が竣工した千葉工場などから、最先端の材料を提供するとともに、領域拡大を推し進め、世界トップの半導体材料メーカーを目指す。
■ 研究棟概要
所在地:埼玉県久喜市菖蒲町昭和沼20
総工費:約100億円
建築面積:1,932㎡
延床面積:11,567㎡
規模:地上7階建 鉄骨造
主な施設:研究所実験室、クリーンルーム、分析室、会議室他
施工:(株)大林組
着工予定:2024年4月
完工予定:2026年1月