ウッドワン、ニュージーランドのギスボン工場閉鎖
ウッドワンは17日、ニュージーランドの連結子会社であるJuken New Zealand Ltd.(以下:JNL)のギスボン工場を閉鎖し、生産拠点を集約すると発表した。
JNLのギスボン工場では、これまで主に製材製品やLVL構造材を日本国内向けに製造してきたが、世界的なインフレの進行に伴う欧米・ニュージーランドなどでの金利上昇や急激な為替相場の変動などにより経済環境に変化が生じていた。加えて、ウクライナ情勢の長期化による資源価格の高騰や人件費の上昇なども相まって、製造コスト面で厳しい状況が続いていた。
また、日本国内の住宅業界で、同社グループの主力販売分野である持家と分譲戸建住宅を合わせた着工戸数は、2022年1月以降、前年を下回る水準で推移している。これに対してJNLは、製品の価格値上げ交渉、新たな販売先の市場開拓、コスト削減等に努めてきたが、ギスボン工場の収益を大きく改善する成果が出ていなかった。そのため、収益改善を目的としたギスボン工場の事業再編について、JNL従業員、組合と協議を行っていたが、ギスボン工場を閉鎖し、生産拠点の集約を決定した。
これにより、生産性向上を通じた競争力の強化を図るとともに、今後の需要に応える生産量の確保を継続していく。また、さらなる生産性向上に向けた事業再編の可能性を検討していく。
閉鎖するギスボン工場に所属する従業員は他の拠点に異動するか退職となる。また、今後使用しない資産については、減損処理を行う予定。
■ ギスボン工場概要
所在地:74 Macdonald Rd, Matawhero, Gisborne 4071, NewZealand
敷地面積:73.8ha
事業内容:製材・LVL構造材等の製造・販売
従業員数:85名
閉鎖予定:2024年3月末頃