明治、北海道中標津町に480億円で新工場/生産体制の再編
明治ホールディングスは6日、事業子会社の明治が北海道中標津町に新工場を建設し、西春別工場・本別工場の生産を中止すると発表した。
今回、西春別工場・本別工場の老朽化対応による乳製品の安定供給や国内外への事業拡大に向けた乳製品の付加価値向上等を目的として、日本最大の生乳生産基盤である北海道根釧地区に新工場を建設する。
西春別工場では、バター、クリーム、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳を生産し、本別工場では、クリーム、脱脂濃縮乳を生産している。これらは商品として市販用と業務用に展開されているほか、ヨーグルトやプロバイオティクス、スポーツプロテイン等の原料の一部としても使用されている。
両工場は操業開始から50年以上が経過しており、乳製品の安定供給や生乳の需給調整機能維持に向けて、建屋や生産設備の老朽化対応が必要となっていた。
新工場建設を含む生産体制の再編により、脱脂粉乳やバターなどの既存製品に加えて、新製品開発や海外輸出も含めた需要拡大に取り組む。
新工場は、海外輸出を想定したハラル認証の取得に加え、IoTや自動化設備等を最大限活用することで省人化・省力化を追求し、生産性の向上を図る。また、新技術・生産方式の導入により、CO2排出量や地下水の揚水量を既存工場と比べて半減させることで、地球環境に優しい工場を実現する。
■ 新工場概要
名称:未定
所在地:北海道標津郡中標津町字計根別71番地 他
投資額:約480億円
敷地面積:230,258㎡(69,652坪)
生産品目:脱脂濃縮乳、脱脂粉乳、乳たんぱく質、クリーム、バターなど
生産能力:生乳換算43万トン/年(50万トン/年への生産能力増強を想定)
着工予定:2024年4月
生産開始予定:2027年3月
【西春別工場】
所在地:北海道野付郡別海町西春別43-7
操業開始:1968年
生産品目:脱脂粉乳・脱脂濃縮乳・バター・クリーム
生産中止予定:2027年3月
【本別工場】
所在地:北海道中川郡本別町新町1番地
操業開始:1972年
生産品目:脱脂濃縮乳・クリーム
生産中止予定:2027年9月