三菱マテリアル、福島県いわき市にパイロットプラント建設
2023年12月13日
三菱マテリアルは6日、リチウムイオン電池(LIB)リサイクル技術の確立に向け、福島県いわき市にパイロットプラントを建設すると発表した。
LIBの材料であるリチウム、コバルト、ニッケルなどのレアメタルは近い将来の供給不足が懸念され、産業界全体における成長戦略の重要な課題となっており、地下資源の開発に加え、材料のリサイクルや代替材料の開発などの対策が行われている。
同社では、ブラックマス(LIBを放電・乾燥・破砕・選別したリチウム、コバルト、ニッケルの濃縮滓)からリチウム、コバルト、ニッケルなどのレアメタルを回収・精製する事業化に向けて、小規模試験による技術開発を進めてきた。
今回、一定の成果が得られたことから、次のステップとして、福島県いわき市の小名浜製錬(株)小名浜製錬所の敷地内にパイロットプラントを建設し、ブラックマスからのレアメタルの高効率回収の事業化に向けた、さらなる技術開発に取り組む。
パイロットプラントの建設に伴う技術開発については、経済産業省から「重要鉱物の供給確保計画」の認定(供給確保計画認定番号:2023重要鉱物第1号-1)による助成を受け進めていく。
■ 設備投資概要
所在地:福島県いわき市小名浜字渚1-1(小名浜製錬(株)小名浜製錬所敷地内)
原料:LIB由来のブラックマス
生産物:電池グレードの炭酸リチウム、硫酸ニッケル、硫酸コバルト
稼働開始予定:2025年