キッコーマン、米・ウィスコンシン州に第3工場建設
キッコーマンは11日、米国の製造会社であるキッコーマン・フーズ社の新工場をウィスコンシン州内に建設すると発表した。
新工場は、1973年に出荷を開始したウィスコンシン工場、1998年に出荷を開始したカリフォルニア工場に次いで米国内で3ヵ所目となり、同社グループの海外における9ヵ所目のしょうゆ生産拠点となる。投資額は10年間で約5億6000万ドルを見込んでいる。
キッコーマングループの北米でのしょうゆ事業は成長を続けており、現在、米国の家庭用しょうゆ市場で、キッコーマンしょうゆはシェアNo.1を獲得している。また、テリヤキソースやクッキングソースなど、しょうゆをベースとした調味料の拡充にも注力し、同社グループのブランド力を活かした事業を展開している。
事業の成長に伴い、ウィスコンシン工場は順調に出荷量を伸ばしてきた。新工場は、拡大を続ける北米しょうゆ市場の需要に対応するとともに、顧客ニーズに合わせた多品種生産を実現するため、生産効率性、拡張性に加え、柔軟性を兼ね備えた持続可能な次世代型工場を目指す。これにより、同社グループの海外事業における最大の市場である北米で、より安定的な供給体制の確立に努める。
新工場では、最新鋭の作業システムを導入し、機動的なモニタリングと遠隔指示を可能にすることで、工場管理の効率化と労働生産性の向上を図る。隣接する倉庫にAI・Io Tを活用した自動化技術を段階的に導入し、倉庫スペースの有効活用に加え、ウィスコンシン工場との連携により、物流体制の効率化を目指す。加えて、省エネに配慮した設備を導入し、再生可能エネルギーの積極的な利用により、CO2排出量の抑制を図る。
■ 新工場概要
所在地:米国ウィスコンシン州
投資額:10年間で約5億6000万ドル(約800億円(142.66円/ドル))
生産品目:しょうゆとしょうゆ関連調味料等
建設開始予定:2024年3月
出荷開始予定:2026年秋