エア・ウォーター・マテリアル（以下：AWマテリアル）は20日、三和油化工業と合弁会社を設立し、北九州市に新工場を建設すると発表した。

　九州地区は、半導体関連企業の工場建設や設備投資が急速に行われており、それらの稼働に伴い多くの化学材料が使用され、多量の産業廃棄物が発生すると予測されている。加えて、昨今の資源価格の高騰や調達リスクへの対応、製造プロセスのグリーン化への取り組みとして、資源のリユース・リサイクルに対するニーズが高まっている。

　三和油化工業は、産業廃棄物の有効利用や電子材料向け製品の供給等に注力する溶剤リサイクル（原料収集量）の国内トップ企業であり、中でも、持続的な成長が期待される半導体・電子材料業界に向けて、独自の再資源化技術を保有し、高純度化学品の販売とともに使用済み薬液の再資源化を展開している。

　AWマテリアルは、半導体産業を中心に高純度化学薬品やあらゆる産業に必要不可欠な基礎化学薬品、産業ガス等を販売する専門商社で、広島以西、特に九州地区では複数の拠点とインフラに加え、充実した販売網・コミュニティを保有している。

　今回、三和油化工業とAWマテリアルは、両社の協業により、半導体材料の資源リサイクルを行う合弁会社を設立し、約60億円を投じて九州地区に新工場を建設することで同地区の需要を取り込み、海外からの輸入依存度が高い化学材料を国内で資源循環していく取り組みを通じて、サステナブル社会の実現に貢献していく。