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三菱ケミカル、九州事業所に新ライン増設

2024年3月4日

三菱ケミカルグループは1日、福岡県北九州市の三菱ケミカル 九州事業所に新ラインを増設し、乳化剤「シュガーエステル」を増産すると発表した。

 今回、国内の安定した需要と中国などの海外需要の伸長、BCP対応に応えるため、稼働中の東海事業所(製造能力10,000トン/年、三重県四日市市)に加え、九州事業所の製造設備(2,000トン/年)を2024年3月に本格稼働する予定。

 また、今春から欧米や東南アジアにおけるマーケティング体制を強化するため、各地域での営業拠点設立を検討しており、すでに食感やおいしさの向上など、顧客ニーズに応じた商品設計を開始している。

 加えて、同社グループのシュガーエステル製造設備は、コーシャ認証とハラル認証を取得済み。これらの取り組みにより、さらなる海外需要の増加が見込まれるため、九州事業所に新ライン(1,100トン/年)を追加してサプライチェーンを強化する。

 シュガーエステルは、ショ糖と植物油脂由来の脂肪酸を主原料とした乳化剤。水分と油分を均一に混合させる機能を有し、食品の加工や流通保管時の品質維持に役立ち、飲料(缶コーヒーなど)、乳製品(ホイップクリームなど)、菓子(ケーキやチョコレートなど)といった幅広い分野で使用されている。同社グループのシュガーエステルは世界シェアの約7割を占め、優れた乳化機能に加え、顧客ニーズに応じて組成や構造を最適化する技術に強みを持っている。

■ 設備投資概要

所在地:福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1-1(三菱ケミカル 九州事業所)
事業内容:乳化剤「シュガーエステル」の製造
生産能力:1,100トン/年
着工:2024年1月
稼働開始予定:2026年3月

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