工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

信越化学工業、直江津工場に100億円投資

2024年3月11日

信越化学工業は6日、新潟県上越市の直江津工場で医薬用添加剤を増産すると発表した。

 今回、医薬用添加剤である「Shin-Etsu AQOAT(シンエツエーコート、日本薬局方ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル)」の生産能力を倍増する計画で、投資額は100億円。2026年春の完成を目指す。

 信越化学の医薬用セルロースは、植物由来であるパルプを主原料とし、人体に安全であることから錠剤のコーティング剤などとして広く用いられている。胃で溶けずに腸で溶けるよう設計された腸溶性製剤を実現するなど、薬が溶ける部位をコントロールを可能としている。更に、薬の効き目を長く保つ機能も備えている。

「Shin-Etsu AQOAT」は、信越化学が錠剤等の腸溶性コーティング剤として独自に開発し、国内だけでなく世界の顧客に供給している。近年は難溶性薬物(溶解性の低い薬物)を体内で吸収し易くする機能が注目されて世界で需要が伸長。今後も継続的な増加が見込まれるため、設備増強を決定した。

■ 設備投資概要

所在地:新潟県上越市頸城区西福島28-1(直江津工場)
投資額:100億円
生産品目:医薬用添加剤「Shin-Etsu AQOAT」
生産能力:倍増
完成予定:2026年春

このエントリーをはてなブックマークに追加