クラレ、シンガポールに樹脂生産プラント建設
2024年3月28日
クラレは26日、シンガポール現地法人のKuraray Asia Pacific Pte.Ltd.(クラレ100%出資会社)内にEVOH樹脂「エバール」の生産プラントを建設すると発表した。
1972年に、同社が世界で初めて開発・事業化したエバールは、最高レベルのガスバリア性を有する機能性樹脂。酸素などの気体を通しにくく、内容物の劣化を防ぐことから食品包装用途に広く使われており、フードロス削減に貢献している。
近年、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の観点から、食品包装用途における環境配慮型製品のニーズが高まっており、リサイクル可能な包装材料へのシフトが望まれている。特に欧米ではポリオレフィンのリサイクルを妨げないバリア材としてエバール樹脂の引き合いが増えており、エバール樹脂の需要は世界的な拡大が見込まれている。
■ 設備投資概要
所在地:10 Sakra Ave., Singapore 627887(Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd)
投資額:4億1000万米ドル(約614億円)
生産品目:EVOH樹脂「エバール」
生産能力:EVOH樹脂 年産1万8千トン(前工程は将来の増設を視野に年産3万6千トン能力で建設。後工程は2期に分け、今回1期分を実施)
稼働予定:2026年末