エプソンアトミックス、北インター事業所内に新工場
セイコーエプソンは20日、グループ会社で、微細合金粉末大手のエプソンアトミックス(青森県八戸市)が、アモルファス合金粉末の市場需要拡大へ対応するために、約12.5億円の投資を行い、エプソンアトミックス 北インター事業所に新工場を増設すると発表した。
同社は、自動車、スマートフォン、タブレットPC、ウエアラブル機器、医療機器などにおける、高機能部品の原材料となる微細合金粉末を生産している。中でもアモルファス合金粉末は、優れた高周波特性に加え、高い磁束密度と低いエネルギー損失の特長から、電圧制御部品の低消費電力・小型化、高周波・大電流対応などの性能を向上させる高機能材料粉末として、高い評価を受けている。
今後、スマートフォン、ウエアラブル機器、自動車産業や省エネルギー産業をはじめ、その需要は年々高まりを見せ、中長期的にもその傾向が続くと予測されている。
アモルファス合金粉末の新工場は、16年11月に着工し、18年1月からの稼働を予定。新工場の稼働と今後さらなる投資を進めていくことにより、アモルファス合金粉末の生産能力を、現在の年間約2,000トンから、25年度までに年間約6,000トンに向上させることを目指す。
今回の増設により、アモルファス合金粉末の生産ラインは現行の本社工場との2拠点体制となり、北インター事業所に建設する新工場は製品の安定供給とともに事業継続計画(BCP)の点でも大きな役割を担うとしている。
■ 新工場概要
会社名:エプソンアトミックス
所在地:青森県八戸市北インター工業団地2丁目(北インター事業所内)
投資額:約12.5億円
敷地面積:約30,600㎡
建屋面積:約6,900㎡(うち新工場は約1,600㎡)
生産品目:微細合金粉末(磁性粉末、MIM)
生産能力:約2,000トン/年→約6,000トン/年(2025年度までに)
着工予定:2016年11月
稼働予定:2018年1月