日本精機、長岡市に蔵王工場竣工
2024年4月19日
日本精機は16日、新潟県長岡市の本社隣地に建設を進めていた蔵王工場が竣工したと発表した。
新工場では、ヘッドアップディスプレイ(HUD)のコア部品である凹面鏡を生産増強する。約1年前に生産を終了した液晶ディスプレイ製造工場跡を改修し、工場躯体部分は極力再利用することで無駄な投資抑制を図りながら、生産性向上や品質向上(クリーン度強化)、省エネ・再エネを意識した生産能力の拡大を目指す。
現在、蔵王工場は、工場のリノベーションが完了し、成形機、成膜機が搬入設置されている。今後、多様な設備が設置され、凹面鏡生産に向けた準備を進める。その後、欧州カーメーカーなどの監査を受けたうえで、秋ごろの量産開始を目指す。
HUD事業を取り巻く市場環境は、高い市場成長性が見込まれており(2024年約2,000億円が、2030年:約3,500億円の市場に伸長予測)、HUDは同社として今後の更なる収益化期待が高い事業の位置付け。現在、同社のHUD世界シェアは世界第1位の30%を占めており、2030年にHUD売上1,000億円の達成を目指すため、成長投資として約150億~200億円を投入する計画。
■ 新工場概要
建設場所:新潟県長岡市東蔵王2丁目(本社工場隣地)
総投資額:約24億円(改修工事と設備含む)
敷地面積:4,297㎡(1,299坪)
建築面積:2,703㎡(817坪)
延床面積:5,240㎡(1,585坪)
構造:鉄骨造/地上2階建
着工:2023年6月
完成:2024年3月(一部残工事あり)
量産開始予定:2024年秋頃