DMG森精機、伊賀事業所の新工場稼働
DMG森精機は18日、同社グループ最大の生産拠点である伊賀事業所(三重県伊賀市)で、工作機械のベット・コラムなど、大物鋳物部品の加工を行う第3精密加工工場を稼働させたと発表した。
伊賀事業所では、これまで2棟の精密加工工場で内製部品の加工を行ってきたが、5軸・複合加工機の需要増加による大型高精度・高品質部品の生産増加への対応、内製化、工程集約による品質向上や生産性向上を図るため、3棟目となる第3精密加工工場を新設し、稼働開始した。
第3精密加工工場では、フロンテン工場(ドイツ・バイエルン州)で生産された超大型5軸加工マシニングセンタDMU1000SEを3台導入し、工作機械に使用するベット・コラムなど大物鋳物部品の加工を行う。現在2台目の設置が完了し、5月から本格稼働する。2025年に導入予定の3台目には研削仕様を追加し、これまで他社製の専用機で行っていた研削工程の工程集約を自社製の機械で実現する。従来使用していた、他社製の大型5面加工機5台と大型研削盤4台の合計9台を、同社製のDMU1000SE3台に置き換えることにより、工程間のワーク搬送や段取り替えの時間や加工時間が短縮されている。
また、機械台数の削減に伴う中間在庫や工場スペースの削減によって、グリーン・トランスフォーメーション(GX)につなげる。同社はマシニング・トランスフォーメーション(MX)を推進しており、DXを用いて工程集約、自動化を積極的に促進し、GXを実現する。同社拠点は、訪問する顧客に具体的にMX導入について体感できるショールームの役割も担う予定。
■ 新工場概要
所在地:三重県伊賀市御代201(伊賀事業所内)
総投資額:約25億円(建物)、約30億円(機械)
建築面積:5,698㎡
延床面積:5,616㎡
建屋構造:地上1階
生産内容:ベット・コラムなどの大物鋳物部品の切削・研削加工
生産能力:年間約14,000トン分の鋳物加工(DMU1000SE3台導入後)
建物完成:2023年8月
本格稼働:2024年5月