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住友化学、韓国で工場と研究開発拠点拡張

2024年4月25日

住友化学は24日、100%子会社である韓国の東友ファインケムの益山工場(益山市)を拡張すると発表した。

 益山工場では、半導体用高純度ケミカルの生産能力増強を続けてきたが、顧客の旺盛な需要に対応するため、同市内に新たな土地を取得し、工場用地を大幅に拡張する。土地の取得時期は2024年度下期を予定しており、敷地面積は現在の約2倍となる。

 今回取得する用地での段階的な能力増強により、近隣諸国への輸出も視野に事業拡大を図る。新拠点は2027年度の本格稼働を目指しており、30年度には進行中の米国テキサス新拠点における能力増強分も含め、23年度比でグローバル供給能力5割増を目標としている。

 さらに、半導体や通信関連の先端技術・材料など次世代事業開発を加速させるため、ソウル近郊に研究開発センターを新設する。同センターの運営開始は2024年下期を予定しており、約150人の配置を計画している。これにより、同国における生産と研究開発の両体制を強化し、半導体関連材料事業の拡大を目指す。

 開設する研究開発センターは、韓国主要ICT企業の研究開発拠点や大学、ベンチャーの集積地であるソウル近郊・板橋テクノバレーに立地している。東友ファインケムでは現在、益山事業所などの拠点で約350人が研究開発や事業探索分野へ従事しており、一部再編や新規採用を含めて新開発センターへの重点配置を行う。これにより、外部との交流を促進するとともに、住友化学の日本国内研究拠点との連携を強化することで、半導体や通信分野などでの次世代事業開発を加速させる。

■ 設備投資概要

【用地取得概要】
所在地:大韓民国益山市
面積:約100,000㎡
取得時期:2024年度下期

【新研究開発センター概要】
所在地:大韓民国城南市板橋テクノバレー
配置予定人数:約150名
運営開始予定:2024年度下期

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