キリンビール、名古屋工場で物流設備増強
2024年4月30日
キリンビールは18日、名古屋工場の自動倉庫を増強するため「新自動ラック」と「レイヤー自動ピッキング装置」を導入すると発表した。
近年の物流業界では、2024年4月の働き方改革関連法の施行やガイドラインの見直しにより、トラックドライバーが働ける時間が短くなり、ドライバーが働きやすい環境の整備や、荷待ち待機時間の短縮が必要とされている。また、物流業務従事者全体の減少も進んでおり、将来的にはより少ない人数でのオペレーション体制の構築が求められている。同時に、将来的なドライバー不足の進行を見据え、より少ないトラック台数での配送体制の構築も必要になっている。
今回、新自動ラックの導入により、トラックドライバーの荷待ち・荷役時間を短縮し、ドライバーの待機時間削減を推進する。また、レイヤー自動ピッキング装置を導入することで省力化を進め、永続的なピッキング機能の確保と作業負荷軽減を目指す。
さらに、酒類保管スペースを拡張し、繁忙期などに不足していた物流拠点能力を強化することで、慢性的に使用していた場外倉庫使用を抑制し、工場と場外倉庫を行き来するトラックを減らす。新自動ラックとレイヤーピッキング装置は、2024年6月に完成し、試運用を経て2024年9月から最大出力で稼働する予定で、拡張された酒類の保管スペースは2025年4月の運用開始を予定している。
■ 設備投資概要
所在地:愛知県清須市寺野花笠100(キリンビール 名古屋工場)
総投資額:約10億円
完成予定:2024年6月(新自動ラック、レイヤーピッキング装置)
稼働予定:2024年9月(試運用後の最大出力時)
運用開始予定:2025年4月(酒類の保管スペース)