工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

アイカ工業、中国とタイで生産設備増設

2024年6月25日

アイカ工業は24日、グループ会社の昆山アイカ社(中国・江蘇省)とアイカタイケミカル社(タイ・サムットプラカーン県)が生産設備を増設すると発表した。

 同社グループは、国内建設市場の変動に影響されにくい経営基盤を構築するため、海外事業の拡大に力を入れている。化成品事業では、アジア・オセアニア地域における需要を取り込むため、グループ会社間のシナジー創出や生産能力増強に注力している。

 1966年から取り扱っているホットメルト接着剤は、有機溶剤不使用で人と地球環境にやさしい接着剤で、社会的に環境対応が求められる中、改めてニーズが増加している。

 近年は、アジア圏での自動車生産台数の増加を受け、ホットメルト接着剤の中でもヘッドランプ用ホットメルト形シール材の生産が伸長している。また、最終製品の解体・リサイクルを可能にする易解体性シール材への要望が増えている。

 特に易解体性ホットメルト形シール材の売上はさらなる拡大が見込まれることから、総額約7億円を投じて昆山アイカ社とアイカタイケミカル社で生産設備を増設する。稼働開始は昆山アイカ社が2025年7月、アイカタイケミカル社が2025年11月を予定しており、いずれも生産能力は現状の2倍に向上する。

 生産能力増強により、易解体性製品や高耐熱性製品などの高機能ホットメルト形シール材の売上高をグループ全体で13.9億円(2023年度)から26.2億円(2030年度)に伸長させる計画。

■ 設備投資概要

【昆山アイカ社】
設備投資額:約3.9億円(1,776万元、1元=22.02円)
設備投資内容:製造ラインおよび倉庫の新設
製造品目:高機能ホットメルト形シール材
生産能力:現状の2倍
工事期間(予定):2025年1月~2025年6月
稼働開始予定:2025年7月

【アイカタイケミカル社】
設備投資額:約3.2億円(7,480万タイバーツ、1タイバーツ=4.35円)
設備投資内容:工場拡張および製造ラインの新設
製造品目:高機能ホットメルト形シール材
生産能力:現状の2倍
工事期間(予定):2025年5月~2025年10月
稼働開始予定:2025年11月

このエントリーをはてなブックマークに追加