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日揮ホールディングス、神戸市ポートアイランドに研究開発拠点建設

2024年7月18日

日揮ホールディングスは17日、神戸市のポートアイランドに世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点を建設すると発表した。

 バイオものづくりは微生物を活用し、医薬品や素材、エネルギー、食品など幅広い分野の製品を生み出す手法で、経済協力開発機構(OECD)によると、2030年には世界の市場規模が200兆円に達すると試算されている。

 日揮HDが出資し協業する(株)バッカス・バイオイノベーションは、将来市場の拡大が見込まれるバイオものづくりに向けて、共同で微生物の開発・改良から生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける「統合型バイオファウンドリ」事業を推進している。同事業を通じて、これまで数十年かかっていた微生物の開発から商業化までの期間を1/10以下に短縮し、社会実装に向けた時間とコストの大幅な削減を目指している。

 今回、日揮HDはバッカスの研究開発拠点にも近い研究開発用地をポートアイランドに取得し、世界初のガス培養技術開発拠点である「バイオプロセス研究所」を新設する。

 新研究所の新設は、日揮HDとバッカス、(株)カネカ、(株)島津製作所の4社が共同提案した「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」プロジェクトの一環として行うもので、同プロジェクトは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた国家プロジェクト「グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」として採択されている。

■ 研究棟概要

建設予定地:兵庫県神戸市中央区港島南町7丁目3番7
用地面積:約10,000㎡
延床面積:約4,000㎡
主要設備:生産プロセスの段階的なスケールアップ、生産実証を実現するために、数リットルから数百リットルのベンチスケール培養槽を棟内に整備
    :研究が順調に進む前提で、同用地内に、2棟目(JBX2)の建設も計画
着工予定:2024年8月
竣工予定:2025年12月

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