フェローテックホールディングスは18日、子会社の浙江先導精密機械有限公司（以下：FTAP）と常山政府投資企業との合弁で金属受託加工を行う新会社の設立と新工場建設を発表した。

　近年、中国ローカル資本の半導体装置メーカーの成長は著しく、2023年の調整局面のなかでも装置需要を下支えしてきた。今年以降もその需要は堅調であり、世界需要の大部分を占めることが想定されている。

　同社は、30年にわたり中国に量産拠点を構築し、グロ―バルに製品を供給している。同時に、中国のローカル半導体装置メーカーとも大手を含めて良好な関係を維持している。こうした状況の中、中国の半導体装置メーカーからは、今後も高成長を維持するため、真空チャンバーの加工能力や組立能力の向上が求められている。この要請を受けて、常山地区で金属受託加工の生産能力を増強し、中国のローカルメーカー向け市場でのシェア拡大を目指す。

　工場建設については、同社子会社の杭州大和热磁電子有限公司と協働し進めていく。また、同事業では常山政府から各種優遇政策や支援（固定資産補助、借入利息補助等）も得られる見込み。

　また、フェローテックホールディングスは同日、中国麗水市の子会社である浙江富楽徳伝感技術有限公司で5億2,233万元（約116億円）を投じ新工場を建設すると発表。中国センサ事業も強化する方針。