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日本製紙、国内2工場で用紙生産設備停止

2024年8月9日

日本製紙は7日、グラフィック用紙事業における生産体制の再編と事業構造転換を目的として、白老工場と八代工場の一部生産設備を停機すると発表した。

 同社は、グラフィック用紙の需要減少に対応するため、生産拠点の集約、生産性の向上、GHG排出量削減を一体的に推進することと、既存リソースを活かした生活関連事業等の成長領域拡大を念頭に検討を進めていた。

 白老工場では、主に上質紙を生産している8号抄紙機を2025年9月末を目途に停機する。残る生産設備では、グラフィック用紙以外の製品の拡大を図る。

 八代工場では、新聞用紙を生産しているN2抄紙機を2025年6月末を目途に停機する。あわせて石炭専焼の9号ボイラーを停機することで八代工場での石炭使用量をゼロとし、GHG排出量を削減する。また、家庭紙事業については、2027年度を目途に開始する見通しだとしている。

 今回停機する抄紙機で生産している製品については、引き続き両工場を含めた同社での生産を継続する。停機設備に係る同社の従業員については、それぞれの工場拠点内での雇用を継続する方針。

■ 停機設備概要

【白老工場】
所在地:北海道白老郡白老町北吉原181
設備:8号抄紙機
品種:上質紙・晒クラフト紙
生産能力:6万4000t / 年
停機予定:2025年9月末

【八代工場】
所在地:熊本県八代市十条町1-1
設備:N2抄紙機、9号ボイラー
品種:新聞用紙
生産能力:23万2000t / 年
停機予定:2025年6月末(N2抄紙機)
    :2025年11月末(9号ボイラー)

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