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日機装、東村山市に新研究棟建設

2024年8月20日

日機装は14日、研究開発拠点の日機装技術研究所(東京都東村山市)内に、新研究棟を建設すると発表した。

 同社は、インダストリアル工場を宮崎へ移転し、工場跡地の一部にメディカル技術センターを建設するなど、全事業の研究開発機能を東村山に集約し、拠点機能を生産から研究開発へ変更している。2023年1月には日機装技術研究所を設立し、事業の垣根を越えた研究・技術開発を行う仕組みづくりをスタートさせている。

 日機装技術研究所では、もともと生産拠点だった建屋を一部そのままにして研究開発拠点として利用しているため、業務機能と建屋のミスマッチに加えて、竣工から50年以上経過した建屋は老朽化し、維持改良費も増加していることから、研究開発に適した環境に整備し、持続可能な研究開発体制を構築する。環境に配慮して既存建築の解体を少なくし、一部を改築して新研究棟として使い続ける予定。

 新研究棟では、CAE(トライ&エラーを繰り返していた従来の実験プロセスを、コンピュータ上でのシミュレーションに置き換える技術)を活用しながら、水素、アンモニアなどの次世代エネルギーに対応するポンプや、生産自動化、コンポジット(複合材料)等に関する研究開発を行う。

 大型のポンプやコンポジットの実験・試作が可能な大型実験試作エリアや高度な機器を備えた評価試験エリア、顧客の研究段階からの共創により製品開発を行うためのエリアを執務エリアに隣接して設置し、アイデアをすぐに形にする試作、検証が可能な環境を構築する。また、稼働中のメディカル技術センターと新研究棟を連結し、技術者が互いの知識を共有する場を設けるなど、技術者同士の交流を支援する環境を整備する。

■ 新棟概要

名称:未定
所在地:東京都東村山市野口町2-16-2
投資総額:約124億円(予定)
資金計画:自己資金(予定)
建築面積:約4,500m²
延床面積:約9,900m²(うち既存床面積約5,180m²、新築床面積約4,720m²)
構造:地下1階、地上3階建て
解体工事開始予定:2024年9月
解体工事終了予定:2025年7月
建設工事着工予定:2025年10月
竣工予定:2027年5月
稼働開始予定:2027年6月

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