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日本触媒、福岡県に新工場建設

2024年9月13日

日本触媒は11日、リチウムイオン電池用電解質LiFSI(製品名:イオネル)の国内供給体制を強化するため、福岡県内に新工場を建設すると発表した。

 リチウムイオン電池用の電解質として使用され、充電時間の短縮化、航続距離の延長、低温環境下の出力向上など電気自動車の高性能化に寄与するイオネルを増産し、2028年の商業運転を目指す。

 同計画は、9月6日に経済産業省の供給確保計画として認定された。投資額は最大375億円で、助成金は最大125億円を見込む。イオネル新設備の生産能力は年産3,000トンで、電解質として100%使用された場合のリチウムイオン電池容量は21.4GWhとなり、これを用いた電気自動車は21万台に相当する。立地場所としては、物流の利便性や自然災害に対する安全性に優れ、ビジネス拠点としての魅力を有する福岡県で、新たに用地を取得して新工場を建設する計画。

 日本政府は電気自動車とプラグインハイブリッド車の普及に不可欠なリチウムイオン電池に関し、2030年までに国内で年間150GWhの製造能力確立を目標としており、蓄電池産業の競争力強化を図る方針。この方針に沿い、イオネル新設備を建設して安定供給を行うことにより、国内の蓄電池市場におけるサプライチェーンの強化や2050年カーボンニュートラルの達成と持続可能な社会の構築に貢献していく。

■ 新工場概要

所在地:福岡県内
投資額:最大375億円(うち供給確保計画の認定による助成金は最大125億円)
事業内容:リチウムイオン電池用電解質「LiFSI」の製造
生産能力:年産3,000トン
商業運転開始予定:2028年

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