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三井金属、埼玉県上尾市に新工場

2024年9月25日

三井金属は24日、埼玉県上尾市の総合研究所敷地内に全固体電池向け固体電解質「A-SOLiD」の初期量産工場を新設すると発表した。

 次世代の蓄電池として期待されている全固体電池は、電気自動車(EV)をはじめとした幅広い用途で開発が進んでいる。

 同社は2019年に固体電解質の量産試験用設備を埼玉県上尾地区に導入して以降、2度にわたる生産能力の増強を決定している。また、同社の固体電解質は複数の顧客で開発標準材料として位置づけられ、更なる需要が見込まれている。

 その中でも、一部の顧客では2027年頃に全固体電池を搭載したEVの初期市場導入が計画されており、同社の固体電解質が電池特性を左右するキー・マテリアルとして採用する見通しが高まっている。

 こうした状況から、更なる生産キャパシティーの確保と革新的生産プロセス開発を目的として固体電解質の初期量産工場を新設する。初期量産工場は2027年の稼働開始を予定しており、高効率な生産方式を採用する。また、現在稼働中の量産試験棟と合わせ、同社の固体電解質の生産能力は世界最大規模となる。

■ 新工場概要

所在地:埼玉県上尾市原市1333-2(事業創造本部 総合研究所敷地内)
生産品目:全固体電池向け硫化物系固体電解質「A-SOLiD」
稼働開始予定:2027年

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