ニデックは11日、グループ会社であるニデックマシンツールの中国法人「尼得科机床（浙江）有限公司」が、中国浙江省平湖市にある工作機械の製造工場を本格稼働させたと発表した。

　同工場は、中国国内の自動車や産業機械向け需要に迅速に対応するため、2023年3月から第1期工事として約66,000㎡の敷地に1階床面積約18,000㎡の3階建ての工場を建設した。

　工場内には工作機械の組立エリア、部品加工エリア、事務所等のほか、同社にとって中国国内初となる600㎡の自社ショールームを併設し、平湖工場の製品に加えて日本製を含めた工作機械グループ各社の製品を展示する。中国での高能率生産体制により、初年度400台、2030年に800台の生産を計画している。

　平湖工場の生産品目は、ホブ盤（GPHシリーズ、GEシリーズ）を中心とする歯車工作機械、横型マシニングセンタ（HMCシリーズ）、歯切工具。これらの生産には、工作機械に関する基礎知識を習得の上、日本での機械組立や加工実習などの研修を行った従業員が携わり、同社の滋賀工場と同等の品質を担保する。

　また、同工場は日本の中国調達の窓口機能も担っており、平湖市にあるニデックグループ各社とのサプライチェーンの共有や新たな取引先の開拓など、調達力・購買力の向上を図る。さらに、先行して中国現地生産を行っているニデック工作機械グループのPAMA（上海）や瀧澤機電（浙江）との連携を強化し、グループ一体となった取り組みで中国市場でのシェアトップを目指す。