東ソー、山形市でスパッタリングターゲット材の製造開始
2024年10月31日
東ソーは29日、窒化ガリウム(GaN)スパッタリングターゲット材を開発し、グループ会社の東ソー・スペシャリティマテリアル(山形県山形市)で製造を開始したと発表した。
GaNは、照明向けLEDや小型急速充電器向け部品などで活用されている半導体薄膜材料。既存の材料よりもエネルギー損失が低く省エネ効果が高いことから、データセンター向けパワー半導体、ウエアラブルディスプレイ向けマイクロLEDなどの用途で市場成長が見込まれている。
GaN半導体製造時の薄膜形成方法はCVD法(気相成長法)が主流だが、設備や材料コストが課題とされていた。同社は製造コスト削減を目的に、スパッタリング法用のGaNターゲット材を開発し、独自技術で純度が高く、CVD法と同等の高結晶性を実現。現在、装置メーカーや大学からの評価や研究用途での引き合いが増加しているという。
■ 設備投資概要
立地:東ソー・スペシャリティマテリアル(山形県山形市)工場敷地内
対象設備:スパッタリングターゲット製造設備一式
完工:2024年8月
商業運転:2024年9月