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DIC、四日市工場の新設備が稼働

2024年11月7日

DICは6日、四日市工場で色柄付き発泡食品トレーの原料であるポリスチレン(PS)の溶解分離リサイクル設備を竣工したと発表した。

 DICは、PSの完全循環型リサイクルの取り組みで協業する(株)エフピコと業界で初めてマテリアルリサイクルによる色柄付き食品トレーの水平リサイクルに取り組む。

 エフピコグループは、全国の回収拠点から使用済みの食品トレーを回収し、リサイクルしている。白色発泡トレーは再び食品トレーにリサイクルされるが、色柄付き発泡トレーは再生ペレットが黒色になるため、食品トレーとしての再利用に制限があり、ハンガーなどの日用雑貨品として再利用されている。

 この課題に対して、DICは2022年8月に溶解分離リサイクル技術(Dic法:Deinking chemical process)を開発。PSの着色成分を溶解・分離して透明PSに再生することで、トレーからトレーへの水平リサイクルを実現した。新設備ではエフピコが回収する色柄付き発泡トレーを原料として、年間約1万トンのリサイクルPSを供給する。

 今後両者は、新設備によるマテリアルリサイクルでのリサイクル量を増やしながら、並行してケミカルリサイクルの2026年の設備稼働を目標とした技術開発を進め、ハイブリット化による完全循環型リサイクルの実現を目指す。

■ 設備投資概要

所在地:三重県四日市市霞1丁目5−5(四日市工場)
設備:ポリスチレンの溶解分離リサイクル設備
供給能力:約1万トン/年
竣工:2024年11月5日

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