アイリスオーヤマ、富士裾野工場の一部改修/紙おむつの生産
2024年11月28日
アイリスオーヤマは27日、王子ネピアから国内赤ちゃん用おむつの一部の生産設備を取得し、富士裾野工場を改修して紙おむつを生産すると発表した。
同社は、新型コロナウイルス感染症の流行を契機にマスク需要が急増したため、国内外の工場での生産を強化し、2020年7月には宮城県角田工場にマスク生産設備を導入して月2億3千万枚の供給体制を整えた。その後も不織布製品の技術を活用し、除菌ウェットシートやフローリングシートなど新商品の開発に注力。不織布製品の知見を活かしたヘルスケア事業の強化を目指し、王子ネピアと協議の結果、国内赤ちゃん用おむつの生産設備取得と「Genki!」ブランドのライセンス契約を締結した。
Genkiブランドのライセンス契約と生産設備の取得を機に、物流体制と販売網を活かして赤ちゃん用紙おむつ事業に参入。これを新たな事業の柱とし、衛生用品のラインアップ拡充を通じてヘルスケア事業の基盤強化を図る。
富士裾野工場は、飲料水の生産工場として2023年7月に稼働を開始。重量物の飲料水を積載したトラックは積載量規制で荷台に空きスペースが生じるため、容量物の赤ちゃん用紙おむつを混載することで、積載効率を最大化でき、物流の効率化を実現する。
同社は、今後も赤ちゃん用紙おむつ、マスクなど衛生用品を中心に、段階的にヘルスケア関連商品のラインアップ拡充を図り、2030年にはヘルスケア事業で売上高約400億円を目指している。
■ 設備投資概要
所在地:静岡県裾野市須山2810−4(富士裾野工場 一部を改修)
生産品目:赤ちゃん用紙おむつ
生産開始予定:2025年上旬