オリックス、紀の川蓄電所が稼働
オリックスは11月29日、関西電力と共同で建設を進めてきた「紀の川蓄電所」の商業運転を開始すると発表した。
紀の川蓄電所は、敷地内にリチウムイオン蓄電池コンテナ64台を設置した、定格出力48MW、定格容量113MWhの蓄電所。現在稼働している国内の蓄電所のなかで最大級の規模を有し、オリックスが推進する蓄電所事業では初の運転開始となる。
蓄電所は、大型蓄電池を電力系統に直接接続し、電力の余剰時には充電、不足時には放電することで、電力需要に応じて機動的に供給力の調整を行うことが可能。同蓄電所の運転開始により、一般家庭1.3万世帯分の1日の使用量に相当する電力の充放電が可能となり、電力需給の安定化や再生可能エネルギーの普及に貢献する。
運転開始後には、関西電力と共同で設立した「紀の川蓄電所合同会社」が事業主体となり、電力市場での取引などの蓄電池運用を関西電力グループのE-Flow合同会社が、蓄電所の運営・維持管理業務(O&M)をオリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント(株)が担う。
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギーの主力電源化が進められるなか、太陽光発電や風力発電は天候や時間帯による発電量の変動が大きいため、電力需給調整の役割を果たす蓄電所の導入が進んでいる。オリックスは、2022年に蓄電所事業に参入し、市有地の有効活用を検討する自治体や遊休地を持つ企業と連携しながら、全国で蓄電所の開発を推進している。
■ 蓄電所概要
名称:紀の川蓄電所
所在地:和歌山県紀の川市貴志川町北
敷地面積:約8,000㎡
定格出力:48MW
定格容量:113MWh
施工会社:(株)きんでん
電力市場での蓄電池運用:E-Flow合同会社
蓄電所の運営・維持管理業務(O&M):オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント(株)
商業運転開始日:2024年12月1日