富士フイルム、熊本拠点でCMPスラリーの生産設備増強
2024年12月6日
富士フイルムは5日、半導体材料事業を拡大するため、熊本県菊陽町の生産拠点に先端半導体材料であるCMPスラリーの生産設備を増強すると発表した。
AI向け半導体の需要拡大に伴うアジアでのCMPスラリーの需要増に対応するため、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)が、熊本拠点に銅配線用を含めたCMPスラリーの生産設備を増強し、同拠点の生産能力を約3割拡大させる。
CMPスラリーは、硬さの異なる配線や絶縁膜が混在する半導体表面を均一に平坦化する研磨剤で、年率13%の高い成長性が見込まれている。同社は、先端半導体の製造工程に必要な銅配線用CMPスラリーで世界でトップシェアを有しており、安定供給と品質に対する顧客要求に対応するため、銅配線用をはじめとするCMPスラリーの現地生産化を進めている。米国アリゾナ州、台湾の新竹市と台南市、韓国天安市にCMPスラリーの生産拠点を保有しているほか、2024年1月から熊本拠点でCMPスラリーの生産を開始している。
■ 設備投資概要
場所:熊本県菊池郡菊陽町(富士フイルムマテリアルマニュファクチャリング(株) 九州工場内)
総投資金額:約20億円
投資内容:CMPスラリーの生産設備
稼働開始予定:2025年1月