工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

荏原製作所、熊本工場の新生産棟完成

2024年12月20日

荏原製作所は12月19日、熊本工場で建設を進めていた新生産棟(K3棟)が竣工したと発表した。

 世界的に高まる半導体市場の需要を背景に、生産拠点の拡大を図るため、同社は2023年10月にK3棟の建設に着工した。半導体市場が2030年に1兆ドル(約150兆円)規模に達すると予測される中、K3棟の稼働により顧客ニーズに柔軟に対応可能な安定した生産体制を確立する。

 新生産棟では、精密・電子カンパニーの主力製品であるCMP装置をはじめとした半導体製造装置を製造し、2025年度第2四半期より稼働を予定している。既存のK1棟、K2棟と共に、K3棟屋上には順次太陽光パネルを導入し、再生可能エネルギーの活用を通じて脱炭素社会の実現にも貢献する。また、自動倉庫を備えるなど物流機能を強化し、生産と物流に関わるオペレーション全体の最適化を図り、従業員の働きやすさや業務効率の向上も目指す。

 同社は1980年代から半導体関連分野に参入し、自社の流体技術や回転機械技術を活用している。熊本事業所は2001年に熊本工場K1棟を稼働開始し、CMP装置を中心とした半導体製造装置の量産拠点としての役割を担っている。また2016年にはK2棟の増設を行い、さらなる生産能力の向上を実現している。

■ 新工場概要

所在地:熊本県玉名郡南関町肥猪4000-1
建築面積:約7,700㎡
延床面積:約19,400㎡
構造:地上4階建
施設内容:半導体製造装置(CMP等)の生産
生産能力:1.5倍
着工:2023年10月
稼働開始予定:2025年度第2四半期

このエントリーをはてなブックマークに追加