ツムラ、天津工場の第2期製造棟竣工
ツムラは17日、中国天津市の100%子会社「天津津村製薬有限公司」での第2期工事の竣工式を行ったと発表した。
新棟建設により、天津津村では日本国内事業向けの漢方エキス粉末を製造し、中国最大の生産拠点となる見通し。同社は第1期中期経営計画の一環として、生産能力の増強と自動化・DX化への先行投資を掲げており、天津工場は3段階に分けて建設が進められている。
今回建設した第2期製造棟は、2025年度の稼働を予定している。竣工直後の1年間で約200トン出荷し、昨年11月から稼働中の第1期製造棟の約750トンと合わせ、2025年度中には計約950トン生産する。2028年度には現在建設中の第3期製造棟も含め、予定している製造ラインがすべてフル稼働体制になる。天津津村では約2,250トンのエキス粉末生産能力になり、ツムラグループ全体で約35%の生産能力増となる。
加えて、これまでコンベアやフォークリフトを使って人が操作していた搬送作業や調合品の容器搬送などの作業を、天津津村ではロボットに置き換えており、無人搬送車、無人フォークリフトの他、垂直搬送機、生薬自動投入装置等の導入している。
また、第1期・第2期製造棟では搬送作業の自動化や省人化、生薬残渣の有価物化、太陽光パネルやグリーン電力の導入によるCO₂排出量削減などに取り組んでおり、2030年までにツムラグループ全体で温室効果ガス排出量を50%削減する目標を達成する見通し。
■ 新工場概要
名称:天津工場第2期製造棟
所在地:天津市滨海高新区滨海科技园康泰大道69号
建設費用:48,000万人民元(約1,008,000万円)
建築面積:1,791.61㎡
延床面積:7,016.8㎡
建物構造:RC造(4階建て)
特徴:自動フォークリフトを新たに導入し省人化を達成
機能:漢方エキス粉末の生産
:生産工程(切裁・秤量)⇒(調合)⇒抽出分離⇒濃縮⇒乾燥
:*()第1期製造棟で作業
生産能力:約750t/年(第2期製造棟フル稼働のみ)
建設・施工会社:鹿島建設(中国)有限公司(以下:鹿島建設中国)
:東レエンジニアリング(株)(以下:東レエンジ)
設計会社:建築(鹿島建設中国)、生産設備(東レエンジ、協立電機など)
:審査:天津市医薬設計院有限公司
施工会社:建築・UTT(鹿島建設中国)、生産設備(東レエンジ、協立電機など)
着工:2022年5月15日
竣工:2024年2月
本稼働開始予定:2025年