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DOWAホールディングス、熊本県宇城市に新工場

2025年1月20日

DOWAホールディングスは17日、子会社のDOWAエコシステムが熊本工場に、エコシステムリサイクリング(株)熊本工場を新設すると発表した。

 新工場は、DOWAエコシステム熊本工場の敷地内に建設中のアクトビーリサイクリング(株)熊本工場の建屋内に併設され、九州地区への集積が加速している半導体産業を主な顧客として貴金属リサイクル事業を展開し、拡大が見込まれるリサイクルニーズに対応する。新工場の着工に先立ち、1月16日に宇城市と企業立地協定を締結した。

 貴金属は高い耐腐食性や電気伝導性などの優れた物理的・化学的性質を持つため、さまざまな産業分野で欠かせない素材。一方で、貴金属を含んだ天然資源は枯渇性と偏在性の問題を抱えており、貴金属の安定供給のためにはリサイクルの重要性が高まっている。半導体産業でも、最終製品に貴金属が多く用いられるため、製造過程で発生する廃棄品やめっき液などのリサイクルが求められている。

 エコシステムリサイクリングは、国内3工場体制(東日本工場:埼玉県本庄市、西日本工場:岡山県岡山市、北日本工場:秋田県小坂町)のもと、電子部品などのリサイクル原料から、貴金属やレアメタル、ベースメタルなどの金属リサイクルを行っている。国内4箇所目となる新工場を通じて、国内のリサイクルネットワークをさらに拡充し、九州地区で拡大するリサイクルニーズへの対応を強化する。また、建屋を共有するアクトビー熊本工場の破砕・選別、プラスチックのペレット成形、RPF(固形燃料)製造などの工程との組み合わせにより、さまざまなリサイクル原料への対応が可能となる。新工場とアクトビー熊本工場は、ともに2025年7月頃の操業開始を予定している。

 DOWAホールディングスの環境・リサイクル事業は、2006年に九州地区へ本格進出し、非鉄金属・プラスチックの高付加価値化やRPF製造などを通じて事業拡大を進めてきた。DOWAエコシステム熊本工場で、エコシステムリサイクリングとアクトビーのさらなる事業拡大を図るとともに、将来的に大量排出が見込まれるリチウムイオン電池、太陽光パネルのリサイクルなど、新規事業展開も検討し、九州地区における環境・リサイクル事業の拡充を進めていく。

■ 新工場概要

所在地:熊本県宇城市松橋町萩尾地内(DOWAエコシステム熊本工場内)
投資額:約3億円
建築面積:約500㎡
事業内容:貴金属リサイクル
新規雇用人数:約5名(操業開始時点)
着工予定:2025年3月
操業開始予定:2025年7月

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