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カナデビア、山梨県都留市と立地協定

2025年2月12日

カナデビアは7日、固体高分子(PEM)型水素発生装置の中核機器となる水電解スタックを量産工場を建設するため、山梨県都留市と立地協定を締結したと発表した。

 新工場は、山梨県都留市厚原地内の新工業団地に約80億円を投じて建設予定で、今年設備設計に着手した。現地での着工は2026年6月頃を予定し、2028年度末までに完成、操業開始を計画している。水電解スタックの生産能力は、年産1GW(電解効率5k Wh/Nm3として製造水素換算15万7千トン/年)になる。

 カナデビアはこれまで、山梨県などがNEDOの委託事業として実施する米倉山でのP2G(Power to Gas)システムの技術開発事業に水素発生装置を納入したほか、2021年には山梨県などと共同で再生可能エネルギー由来の水電解による水素製造プロジェクトを推進している。今回の工場建設地の選定には、山梨県の積極的な再生可能エネルギー施策と、都留市の優れたアクセス環境が考慮された。

 水素発生装置の世界の導入容量は2024年末までに5GWに達し、2030年までに230GW、開発初期段階のプロジェクトを含めると520GW程度に拡大するとの試算がある。カナデビアは水素関連事業で2030年代に売上高1,000億円以上、2040年代には2,000億円以上を目指している。

■ 新工場概要

建設地:山梨県都留市厚原地内 工業団地
投資額:約80億円
敷地面積:約36,000㎡
生産機種:PEM型水素発生装置の水電解スタックとシステム(将来計画)
生産能力:1GW/年以上
従業員数:約100人(操業開始時)
着工予定:2026年6月頃
完成予定:2028年度末

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