浜松ホトニクス、新貝工場の新棟完成
浜松ホトニクスは27日、静岡県浜松市の新貝工場に建設を進めていた新棟が完成したと発表した。
近年、半導体製造・検査装置向けイメージセンサの需要拡大が続いており、今後も売り上げ増加が見込まれていることから、新貝工場に新棟を建設し後工程の生産能力を増強する。
新棟建設により、イメージセンサをはじめとする光半導体素子の生産スペースを拡張し、需要の拡大に対応する。また、新棟と2つの既存棟を接続し新貝工場のクリーンルームを一体化することで、人や物の移動を効率化し生産性を高めるとともに、DXによる製造工程の自動化と省人化を図る。
新棟は、事業継続計画に基づく地震対策や水害対策を建物構造に取り入れることで災害対策を強化するとともに、断熱構造や太陽光発電設備などの環境対策を積極的に取り入れた設計としている。今回の新棟建設により、新貝工場での大型設備投資は完了する。
今後、光半導体のさらなる需要拡大が見込まれており、前工程(プロセス工程)では本社工場に新棟を建設し、従来の直径6インチよりも面積の大きい直径8インチのシリコンウエハに対応した製造工程を2026年9月に稼動する。後工程では、今回の投資を含めキャパシティの拡充を進め生産体制を強化することで、10年後には光半導体事業の売上倍増を目指す。
■ 新棟概要
建物名称:新貝工場3棟
建築場所:静岡県浜松市中央区新貝町1128番地
建築構造:鉄骨造地上4階
建築面積:3,823㎡
延床面積:13,343㎡
施設構成:1階光半導体素子の組立工程(クリーンルーム)
:2階光半導体素子の組立工程(クリーンルーム)
:3階光半導体素子の組立工程(クリーンルーム)
:4階工程設計事務所、検査工程
:R階太陽光発電施設(自家消費)
総工費:約75億円
収容人員:約100名
生産品目:光半導体素子
生産能力:約300億円(売上高換算)
着工:2023年3月
竣工:2025年3月
稼働予定:2025年5月