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川崎重工、播磨工場で水素圧縮機の実証プラント建設

2025年3月31日

川崎重工は26日、播磨工場で世界初となる水素液化プラント向け遠心式水素圧縮機「KM Comp-H₂」の実証設備建設に着手したと発表した。

 同社は国立研究開発法人NEDOのグリーンイノベーション基金事業「水素液化機向け大型高効率機器の開発」の一環として、同装置の開発と実証を進めており、実証機の製造が完了したことから設備建設に移行した。今後は2025年11月の竣工を目指して建設を進め、竣工後は1年間の実証運転を行う予定。

 同装置は液化水素の原料である水素ガスを冷却する際に用いる冷却用水素ガスの昇圧を担うもので、水素の供給コスト低減に貢献する液化プロセスの効率化を図る。従来の技術と比べて高効率・高昇圧・省フットプリントを特徴とし、新たに開発したインペラや大流量対応の遠心式構造などの技術革新を取り入れている。

 同装置で得られた知見を、将来的に需要拡大が見込まれる水素供給パイプライン向けの遠心式水素圧縮機開発にも展開していく計画。

■ 設備投資概要

所在地:兵庫県加古郡播磨町新島8(播磨工場)
設備:水素液化プラント向け遠心式水素圧縮機「KM Comp-H₂」
建設開始:2025年2月10日
竣工予定:2025年11月

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