旭化成、リチウムイオン二次電池用セパレータの生産設備増強
2016年5月26日
旭化成(東京都千代田区)は25日、滋賀県守山市においてリチウムイオン二次電池(LIB)用セパレータ「ハイポア」の設備増強を決定したと発表した。
今回の増強により、同社グループのLIB用セパレータの生産能力は、湿式が約4億1,000万㎡/年、乾式が約2億㎡/年となり、合計約6億1,000万㎡/年となる。投資額は約60億円、2018年上期の商業運転開始を予定する。
LIB市場では、従来の民生用電子機器用途に加え、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車載用途が急速に成長することが見込まれている。
同社グループは、LIB用セパレータとして湿式の「ハイポア」、乾式の「CELGARD」、湿乾双方を手がけるメーカーとして世界トップシェアを誇る。
現在、LIB用セパレータの「ハイポア」は滋賀県守山市、宮崎県日向市に、同「CELGARD」は米国、韓国に生産拠点がある。今後のLIB用セパレータ需要の拡大に向け安定供給体制を図るため、滋賀県守山市で「ハイポア」の設備増強を決定した。
今後は、本件投資以降も需要拡大に伴い、20年までに、湿式・乾式合わせて11億㎡/年の供給体制を整備する計画。これらの増設に必要な投資額として、150億円から200億円程度を見込んでいる。
■ 設備増強概要
所在地:滋賀県守山市小島町(守山製造所内)
設備投資額:約60億円
生産品目:LIB用セパレータ「ハイポア」
増強能力:約6,000万㎡/年
商業運転開始予定:2018年上期