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ミネベアミツミ、フィリピンの新工場着工/200億円投資

2025年4月14日

ミネベアミツミは11日、セブミツミ ダナオ工場(フィリピン共和国セブ島ダナオ市、以下:セブ工場)敷地内の新棟(14号棟)起工式を行ったと発表した。

 ミネベアミツミのセブ工場は、1989年1月の操業開始以来拡大を続け、現在では従業員約20,000人規模の工場として、半導体の生産、カメラ用アクチュエータ、コネクタなど、ミネベアミツミの製品を幅広く手がけている。

 今回建設を開始したセブ工場の14号棟では、2階フロアに約8,000㎡のクリーンルームを構築し、新たに最先端の半導体薄型パッケージ用高生産性ラインを2027年から順次立ち上げ、既存棟の半導体生産エリアからも14号棟に生産を集約することで、セブ工場における半導体後工程の生産能力を現状比3倍に拡大する計画。1階エリアは同工場の将来の生産拡張スペースとして順次生産開始を予定している。

 さらに、将来的には14号棟の屋上に太陽光発電パネルを設置し、2023年10月からセブ工場で稼働している約7.9MW-dcの太陽光発電装置とあわせて、ミネベアミツミグループのカーボンニュートラル実現の目標に向けた、脱炭素・環境負荷低減に関する取組みを強化する計画。

 今回の14号棟の新設と14号棟内の半導体生産ラインの構築は、経済産業省が設定している「グローバルサウス未来志向型共創等事業(大型実証ASEAN加盟国)」における「アナログ半導体後工程(パッケージ)の生産革新実証事業」として採択されている。ミネベアミツミグループでは、同事業の補助金を活用し、後工程の内製化を進めるとともに、日本とフィリピンにおける生産能力拡大と競争力強化を両立させることで、さらなるサプライチェーンの強靭化を図る。

■ 新工場概要

所在地:MRI Special Economiczone Sabang, Danao City Cebu, Philippines 6004(セブミツミ ダナオ工場)
総投資額:約200億円(うち、約40億円はグローバルサウス補助金を活用)
延床面積:1階14,413m²
    :2階14,413m²
生産能力:現状比3倍
着工:2025年4月10日
竣工予定:2026年10月
稼働開始予定:2027年(一部)

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