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JFEスチール、西日本製鉄所に3200億円投資

2025年4月14日

JFEスチールは10日、西日本製鉄所(倉敷地区)に高効率・大型の革新電気炉を導入すると発表した。

 革新電気炉の導入に関しては、2024年12月20日にGX経済移行債を活用した政府支援策である「排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業(事業Ⅰ(鉄鋼))」に採択されていたが、4月9日に同事業による補助金交付が決定した。今回の決定はそれを受けたものとなる。

 今後、同社は速やかに革新電気炉の建設を進め、プロセス転換の早期実現を目指す。また、東日本製鉄所(千葉地区)では、GI基金事業とNEDOによる水素活用プロジェクトの実証試験のため、カーボンリサイクル試験高炉や小型試験電気炉などの設備を建設中であり、同地区への開発設備の集中により効率的な技術開発を推進している。

 今回導入を検討中の電気炉には、同社の独自開発技術や、GI基金事業で開発を進めている高品質化・高効率溶解技術などが適用される予定で、低炭素還元鉄の活用とあわせて、世界最大規模の電気炉による高品質・高機能鋼材の大量供給体制の実現を目指す。

■ 設備投資概要

建設場所:JFEスチール西日本製鉄所(倉敷地区)
投資額:3294億円
政府支援額:上限額:1045億円
投資内容:革新電気炉、炉外精錬設備、冷鉄源物流設備、岸壁整備 など
生産能力:年間200万トン程度
生産開始:2028年度1Q

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