アイリスオーヤマ、米国の生産体制を強化
2025年4月22日
アイリスオーヤマは21日、アイリスグループの米国現地法人IRIS USAが米国内工場の生産体制強化を目的とした設備投資を行うと発表した。
米国政府による報復関税の影響により輸入製品のコスト上昇と供給リスクが顕在化したことを受け、サプライチェーンの強靭化を図るため、総額約1,300万ドルの追加投資を実施する。
IRIS USAは1992年の設立以来、ウィスコンシン、テキサス、アリゾナ、ペンシルベニアの4工場を展開し、主にプラスチック製生活用品を米国内で生産しているが、家電製品やハウスウェア製品は中国の大連工場を中心とした自社工場で生産しており、今回の関税措置による影響を大きく受けていた。今回の投資により、米国市場における競争力の維持と向上を目指す。
■ 設備投資概要
1.ペットシーツの生産ラインを新設（ペンシルベニア工場）
投資額：約650万ドル
稼働予定：2025年12月
概要：米国内での生産体制を構築することで、関税の影響を受けない安定供給体制を実現
2.医療用マスク（Surgical Mask）の生産設備を新設（ウィスコンシン工場）
投資額：約50万ドル
稼働予定：2025年6月
概要：新たにクリーンルームを設置し、既存の生産ラインを改修することで早期立ち上げを実現
：医療・衛生分野向け製品の生産・供給体制を強化
3.戦略投資としてプラスチック成型事業を拡大（全4工場）
投資額：約600万ドル
概要：金型開発と自動化設備への戦略投資を実施
：輸入依存を抑制し、国内回帰や政策リスクへの柔軟な対応を可能とする生産体制を構築
